Amazonなどが試みるドローン配送。物流業界の未来は明るい?
物流業界の救世主ドローン?
物流業界の窮地
2015年頃から耳にするようになったドローン。
と同時期に、むしろ問題は以前からのはずですが、物流業界も大きな課題に悩まされています。この10年くらいでオンラインショッピングが急速に広がり、ショップの特定のエリアでは注文してから翌日には届くという、従来の通販の仕組みが飛躍的に改善され、今や誰もがスマートフォンでいつでも買い物ができる手軽なものへとなりました。
その一方で、運送業者が日々、家庭へ届けるべきモノが著しく増加し、運送業者への負担が急激に増えてしまいました。
この課題は、今でも運送業者に重くのし掛かり、配送料の値上げも実施されました。さらに運送業者へ依頼する側も即配送というフレコミを捨て、『少し待っててね』という対応に変わっているオンラインショップも増えました。
ついこの前までは、即日配送をうたっていたショップが配送方針を改めなくてはいけないほど、現在日本の物流業界は窮地に陥っていると言っても過言ではありません。
ドローン配送の課題
世界で(公に)はじめて手を上げて宣言したのはAmazonです。Amazonは、2013年にドローンを使った商品の配送を検討していると公表しました。
『ドローンでモノを運ぶだと!?』と思った人は数多くいると思いますが、その3年後にAmazonはドローン配送を実施し、成功させました。
Amazonの「Prime Air」というサービスのテストで、イギリスで飛行時間13分の配送を成功させたものです。
このような動画も公開されています。
さらに、2017年には北米で行われたドローン配送の公開実験でも成功しました。
配送するためのテクノロジーが完成していても、問題となるのは法規制です。まだまだ始まったばかりのドローンですから、法規制が後から付いてくるという状況下で、しかも物流のために飛行するとなるとチェック項目が厳しくなるのは必然です。
大手各社も参入!
楽天
日本では楽天が有名です。一時期たくさんニュースが流れましたが、ゴルフ場でのデリバリーサービスを2016年にはじめ、専用アプリで注文するとドローン配送で届くサービスです。一部のゴルフ場でだけ実施されていることですが、実用化に向けた大きな一歩です。
日本郵便
あの日本郵便も、ドローン配送の実験を開始しました。
国産ドローンメーカーの「株式会社自律制御システム研究所」と協同で実験中だそうです。その他、通信環境の協力をドコモが、実験地の協力を長野県伊那市が行うそうで、ドローンを導入する意気込みが感じられます。
Googleの配送ドローン計画「Project Wing」も話題になりました。
現在は大きなニュースが伝わってきていませんが、ドローンの試験は行われています。
まだ先のことでも期待は弾みます
注文したドローンが勝手に商品を運んでくれるというのは、まだまだ現実には難しいことだと思います。
どのくらいの重量の物を運べる想定なのか、距離はどのくらいなのか、考え出すとキリがないくらいですが、一般の顧客に対する配送ではなく、自社の例えば倉庫内や工場内での運搬では実用化される未来が遠くないように思えます。
物流業界の救世主となる可能性は大いにありますが、確実な安全性・正確性を持ってスタートしてほしいというのは誰もが思うことです。
日本を含め各国のドローンの研究、試験を応援していきたいですね。